東京・南品川に古民家日本茶カフェ『茶箱』がオープン!
昭和の息吹を感じながら味わう極上の掛川茶

歴史が息づく日本茶カフェ

 

江戸時代に旧東海道の宿場町として栄え、歴史を感じられる建物や趣ある街並みが今も残る東京・南品川。
その南品川に2018年12月、「現代における旧東海道のお茶屋」をコンセプトにした日本茶カフェ『茶箱(ちゃばこ)』がオープンしました。
京急線・新馬場駅南口から徒歩5分、「品川宿場通り南会」と呼ばれる商店街の一角に店を構えています。

お店は味わいのある佇まいです

以前は理容室だったという戦前に建てられた一軒家を改装して誕生した『茶箱』。お店に一歩足を踏み入れると、昭和時代にタイムスリップしたかのよう。
内装は理容室だった頃の雰囲気を生かし、レトロモダンな雰囲気にアレンジ。理容室で実際に使われていた大きな鏡は存在感バツグン。テーブルには茶箱を使い、照明やインテリアの随所にこだわりが詰まっています。

店内は開放的な雰囲気

掛川茶への想いがカタチに

 

『茶箱』を運営するのは、静岡県出身の岡部宇洋(おかべたかひろ)さん。フリーのプランナーとして、地域のアートプロジェクトやPRイベントを手がけています。
もともと禅の文化に興味があり、茶道も習っていたという岡部さん。自然とお茶との繋がりが増えていくなか、数年前に静岡県掛川市で開催された茶文化とアートを融合した地域芸術祭「かけがわ茶エンナーレ」の企画・PRに携わることになりました。
そのことをきっかけに、本格的にお茶の世界に足を踏み入れることになったそうです。

 

茶箱の共同代表・岡部さん

 

「茶道を通して、日本茶というもの全体に興味を持つようになったんです。それからまもなくして、かけがわ茶エンナーレのお仕事をいただきました。このイベントをきっかけに掛川の農家さんたちと会う機会が増えたんです。茶畑に足を運び、お茶のおいしさに感動し、そこから一気にお茶の世界にのめり込むようになりました。煎茶の魅力を私に教えてくれたのは、掛川の農家さんたちなんです」と岡部さん。

掛川の茶畑で作業する岡部さんたち

岡部さんは、かけがわ茶エンナーレを通じて掛川の茶農家さんたちと交流を深めていくうちに、自身の活動拠点である東京に店を持ち、大好きな掛川の農家のことや掛川茶、さらには日本茶文化を伝えていきたいと考えるようになったそうです。
その後、岡部さんは掛川やお茶に対するそのような想いをさまざまな場所で口にしていたところ、理想としていた場所が南品川で見つかり、『茶箱』のオープンへとつながっていくのでした。

 

 

深蒸し煎茶の魅力を届ける

 

『茶箱』の看板メニューはもちろん、掛川の深蒸し煎茶。深蒸し煎茶とは、一般的な煎茶に比べて、蒸す時間を長めにとり、まろやかな味わいが特徴と言われるお茶です。掛川は、この深蒸し煎茶において日本有数の産地として知られています。

お茶は丁寧に急須で淹れてくれます

「私たちが仕入れているのは掛川の東山地区の農家さんたちつくったお茶です。ブレンドしていないお茶で、飲みやすく、後味がしっかりしているんです。ブレンドされている一般的な深蒸し煎茶とは雰囲気が少し違い、おもしろいお茶ですよ」と岡部さん。

 

岡部さんおすすめのお茶は、筆者(静岡出身で掛川の高校を卒業)が慣れ親しんでいる掛川の深蒸し煎茶とは確かに異なるテイスト。後味がとても爽やかで何杯でも飲めてしまいそうです。
メニューには2種類の掛川茶のほかに、京都・宇治産の浅蒸し煎茶と抹茶も。浅蒸し煎茶は掛川の深蒸し煎茶とは異なる風味が楽しめます。

和菓子と深蒸し煎茶の相性はバツグン

そして、お茶と一緒に味わえる和菓子にも注目です。
岡部さん一押しの和菓子は、レモン大福。すり潰したレモンの皮を練り込んだ白あんにクリームチーズを入れて作っています。
季節限定メニューでおすすめは茄子の羊羹。茄子をコンポートした甘いお菓子で、茄子の風味も感じることができる新感覚の和菓子です。ぜひ掛川茶とご堪能ください。

豊富な和菓子のメニュー

店名の「茶箱」に込められた想い

 

「茶箱を柔軟性のある多目的なスペースにしたいと思っていて、2階のスペースを解放し、イベントも開催しています。茶箱という店名には、ご縁のある方をどんどん巻き込み、より多くの方に表現の場として使っていただける場所にしたいという想いが込められています。ワークショップをする箱、演劇を観る箱、ライブを聴く箱と多彩に変化する箱でありたいと思っています」と岡部さん。

これまで写真教室や漢方イベント、和菓子教室などが開催され、カメラマンや薬剤師、和菓子職人といった人たちの輝ける場となってきました。

店頭にはやかんが掲げられています

岡部さんは、かけがわ茶エンナーレのイベントが終了してからも継続的に掛川の農家たちと交流を続け、現在でも月に一回は掛川を訪れているそうです。さらに掛川茶のPR事業にも携わり、海外でのプロモーションも行なっています。
掛川茶の未来の一端を担う岡部さんの活躍、そして『茶箱』の進化が楽しみです。


皆さんも、歴史ある南品川の町歩きを楽しみ、『茶箱』でおいしい掛川茶と和菓子を味わい、くつろぎの時間を過ごしてみてはいかがでしょう。
江戸時代、多くの人々が行き交った宿場町の賑わいを想像しながら。

 

【店舗情報】
住所 東京都品川区南品川2-11-5
営業時間 11:00〜18:00
定休日 月曜
https://www.facebook.com/cha8ko/

 

Editor

  • おおいし ゆりな
  • おおいし ゆりな
    Yurina Ooishi

    人の”思い”を文章で伝えるライター。映画監督、俳優、スポーツを通じた国際展開をしている人物へのインタビューを中心に様々な媒体で活躍している。出身地は茶どころ静岡。お茶を飲み終わるまでが食事という家庭環境の中で育つ。最近は置物と化してる急須だが、お茶に関わる方に触れ合い、お茶を淹れる心の余裕を持ちたいと思っている。

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