パリの人気プロダクトショップ【パピエ ティグル】
日本茶が楽しめるティーハウスを併設し、東京・日本橋浜町にオープン

都営新宿線浜町駅、東京メトロ半蔵門線水天宮前駅から歩くこと約10分。東京・日本橋浜町にトラのロゴマークが目をひく、白壁のショップが現れた。店の名前は「パピエ ティグル」。フランス・パリのトレンド発信地であるマレ地区に本店を構える、個性的なデザインのペーパープロダクトやステーショナリーが人気のプロダクトショップだ。そのパピエ ティグルの世界二店舗となる東京店が2017年9月28日にオープン。店内には本店同様に様々な商品が並び、12種類のお茶を扱う日本茶のティーハウスが併設され注目を集めている。

今回お話を伺ったのは、パピエ ティグルでマネージャーを務める中山さん(写真左)と、日本茶のティーハウスをプロデュースする沼田さん。沼田さんは、国内外への日本文化の発信をテーマに様々な飲食店やイベントの企画運営を行うアグリーキャラバンの代表を務めている。

 

 

「パリのデザイナー達の日本文化への想いがカタチに」
ステーショナリーを扱うプロダクトショップでありながら、なぜ日本茶を飲める店にしたのだろう。その背景にはパリにいるパピエ ティグルのデザイナー達の日本文化に対する想いがあった。
「フランスでは日本文化が注目され、日本食レストランも多く、その中には日本茶を提供しているお店もあります。フランス人の間では日本文化をどれだけ知っているかが一つのステイタスのようです。パリのデザイナー達も、そういったお国柄が影響し、日本通が多くてみんな日本文化に興味津々なんですよ」と中山さん。デザイナー達の日本好きは、パリ本店に招き猫が置かれていることにもあらわれおり、日本店でもオープン時にフランスから贈られた招き猫が店内に飾られている。

そんな日本好きの彼らだからこそ日本店をオープンするにあたって、積極的に日本らしさをとりいれようとした。その日本らしさの象徴が”日本茶”だった。
「ステーショナリーが並んでいる横のスペースで何かやろう! やるとしたらコーヒーショップ? いや、日本でやるんだから日本らしいものがいいんじゃないか? それなら日本茶のお店にしよう!」。フランス本国とのそのような話し合いの末に、日本茶のティーハウスを併設することが決まったという。

「全国の生産者から仕入れた12種類のお茶」
「日本茶サロンでは12種類の茶葉から、お好みの茶葉を選んで、一煎、二煎とじっくりと味わってもらい、三煎目は玄米を入れて玄米茶としてお楽しみいただきます」と沼田さん。
パピエ ティグルの日本茶は、沼田さんが日本全国の生産者から直接買い付けている。こだわりは3つ。無農薬の有機茶葉であること、単一品種であること、そして、生産者が最も自信のある各茶園ベスト1の茶葉のみを扱っていること。現在扱っている茶葉は、「01 おくみどり(福岡・矢部・原島農園)」、「02 おくひかり(静岡・川根本・つちや農園)」、「03 さやまみどり(佐賀・嬉野・副島農園)など、九州各県と静岡のものが中心だ。
この日いただいたのは在来種のお茶『05 やまちゃ(熊本・相良・藤迫農園) 』。一煎目は在来種らしいワイルドな香りに驚き、二煎目はまろやかな味わいでほっと一息、三煎目の玄米茶は熱々で香ばしい。

 

 

メニューには、12種類のお茶が品種ごとに並び、産地と農園名まで丁寧に書かれている。「メニューが12種類もあるとお茶の品種がかぶりそうじゃないですか。でも実際には、2種類の”やぶきた”の品種しかかぶっていないんです。そして、その2種類の”やぶきた”は、味と香りがそれぞれまったく違います。お客様にはいろいろなお茶をお楽しみいただき、山の標高や土壌といった茶葉が育つ環境の違いによってお茶の味わいが変わるということを感じてほしいです」と沼田さん。
「12種類のお茶にはナンバーをつけています。今は九州、静岡、埼玉の茶葉が中心ですが、ゆくゆくは屋久島や沖縄のお茶なども扱い、このナンバーをどんどん増やしていきたいと思います」。今後の展望をそう語る沼田さんは、国内に目を向けながらも、海外の人にも日本茶の美味しさをもっと知ってほしいと目を輝かせる。日本のパピエ ティグルに置かれている日本茶が、パリのパピエ ティグルに並び、個性豊かな日本茶の味がフランス人に感動をもたらす日が来るかもしれない。

「思いのまま、ゆっくりと時間を過ごしてほしい」
ペーパープロダクトやステーショナリーを販売するショップでありながら、日本茶のティーハウスがあるパピエティグルならではの話を中山さんが聞かせてくれた。
「毎日のようにお店に来てくださるお客様がいます。今日はどんなお茶にしようかと心を踊らせ、お茶の種類を選ぶことをとても楽しんでくださっています。『友達に手紙を送りたいんだけれど、これならたくさん書けるわね』と嬉しそうにステーショナリーを手にとってくださる方もいます。店内ではお茶を飲んだり、手紙を書いたり、思いのままゆっくりと時間を過ごしてほしいです」。紙のぬくもりが溢れる店内は、温かな雰囲気だ。近所にあればもちろん、近所でなくとも何回も出かけたくなる。

 

「ステーショナリーと日本茶を通して、もっと日本橋浜町に住む方々と繋がりたいと思っています。そして皆さんが散歩がてら、気軽にふらっと立ち寄れるようなお店にしていきたいですね」。中山さんが笑顔でそう話してくれた。
日本橋を訪れた際にはパピエ ティグルにぜひ足を運んでみてほしい。きっとお気に入りのステーショナリーと、あっと驚くうな日本茶が見つかるはずだ。

 

 

●店舗情報
住所 東京都中央区日本橋浜町3-10-4
電話 03-6875-0431
営業時間 11:00~19:00(L.O.18:30)
定休日 日曜・月曜
公式サイト https://papiertigre.jp

 

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