お茶・音・光・香りを融合させたメディテーションスタジオ
「メディーチャ」が2019年6月、東京・青山にオープン

欧米で人気が高まっているメディテーション(瞑想)と、お茶を融合させたメディテーションスタジオ「Medicha(メディーチャ)」が2019年6月1日、東京・青山にオープンしました。


“自分に余白を作る贅沢な時間”をコンセプトに、お茶、音楽、香り、照明、空間を駆使した五感にアプローチするユニークなメディテーションを提唱しています。
今回は、そんな注目のスポット「メディーチャ」の体験リポートをお届けします。

表参道駅から徒歩5分の場所にあります

一流のスペシャリストが監修

 

「マインドフルネスという言葉が注目を集め、N.Y.やL.A.、ロンドンなどの大都市でメディテーションスタジオが盛況となっている昨今、東京でも同様のニーズがあると考えました。メディテーションを取り入れた体験を通し、情報過多な現代人の心と体のリトリートを目指しています」

そう話してくれたのは「メディーチャ」の代表を務める長嶋彩加さん。

 

「メディーチャ」で提供されるプログラムは、セルフマネジメント研究の第一人者であり、ピーター・F・ドラッカー経営大学院准教授のジェレミー・ハンター氏が監修。ジェレミー氏は経営者にメディテーションを取り入れたセルフマネジメントの指導を行うメディテーションのスペシャリストです。

長嶋さんをはじめとする「メディーチャ」のプロジェクトチームは、日本人に合ったメディテーションプログラムの開発を目指し、行きついたのが“お茶”の要素を取り入れることでした。

「お茶は禅において最もシンプルなメディテーションであるとも言われています。メディテーションの後に上質なお茶や茶器、空間を楽しみながら、メディテーションで得た気づきを自身の中に定着させることができます」と長嶋さん。

 

そのお茶の世界をプロデュースしたのは、煎茶道の流派「美風流」の家元である中谷美風氏です。
美風氏のほか、安室奈美恵さんなど人気歌手の楽曲も手掛けた作詞・作曲家の岡嶋かな多氏が日本語版音声ガイダンスを担当。照明や空間、香りの演出にも一流の専門家が関わっています。

 

五感を開放するメディテーション体験

 

お茶から音楽、香りまで、多忙な日々を送る現代人に必要な癒しが詰まっている「メディーチャ」のメディテーションプログラム。百聞は一見にしかず、というわけで、体験させていただきました。

まずはエントランスで受付

大きく3つの構成で展開されるメディテーションプログラム。深いメディテーションに入る前の「Tune In & Open Up」からスタートし、ガイダンスを聞きながらメディテーションする「Shift」、お茶を楽しみながらメディテーションで得た気づきを自身に落とし込む「Align」へと続きます。所要時間は80分。
それぞれのプログラムには専用の部屋があり、移動しながら進めていくスタイル。ガイダンスは15種(英語10種・日本語5種)が用意され、利用者の好みに合わせて選ぶことができます。

 

2つの空間でメディテーションの準備


第一段階の「Tune In & Open Up」で用意されているのは、真っ白な光の部屋と、星空の下に広がる黒い部屋。どちらからスタートしてもOKとのことで、まずは白い部屋へ。

異次元にいるような感覚の「白の部屋」

ま、まぶしい。一歩足を踏み入れると、天井も壁もすべてが真っ白な部屋に、青白い光が広がる空間。何もない光の世界に身を置くことで、それまでの時間の流れが止まり、日常から一気に異次元に隔離されたような感覚に陥ります。

一瞬目を開けていられないほどのまぶしさにとらわれた後は、少しずつ目が慣れてきて、場所によって照明の当たり方も微妙に違うことに気づきます。

 

そして、心地のいい場所を探して立ったり座ったり。次第に五感が研ぎ澄まされていき、自分の身体よりも魂の存在を強く感じるようになるから不思議。

慣れてきて落ち着きを取り戻すと同時に、日常の雑念もふと蘇ってきたので、ここで黒の部屋へ。

星空に包まれている「黒の部屋」

こちらは完全なるリラクゼーションスペース。
イマーシブサウンド(立体音響)に包まれて、ビーズクッションに座り、プラネタリウムのような星空を模した空間をぼうっと眺めます。
真っ白な世界から暗闇への移動は、感覚のふり幅も大きくて、普段受けない刺激を脳に受けている感覚。そのうち眠気が催し、覚醒と睡眠の合間を行ったり来たり。脱力、リラックス…、日常からの開放感に身を委ねます。

 

メディテーションで自分の感情と向き合う

 

すっかり没入状態(=軽くトランス状態?)になったところで、このプログラムのメインとなる「Shift」の部屋へ。ほの暗いドーム型の部屋は、竹細工が施された和情緒溢れる空間。円を描くように8つの座椅子が並べられ、参加者はそれぞれ好きな席に座ります。

メディテーションを行う「Shift」の空間

今回選んだコース(ガイダンス)は日本語による「Clear」。自分自身と向き合って、頭も心もクリアにできるという内容で、頭の中を整理したいときは、こちらのコースがオススメなんだそう。

 

スタッフの案内で、アロマオイルを手首に付け、軽くストレッチをしてリラックス。
始まる前に、「ガイダンスはすべて聞く必要はありません。楽な姿勢で、ご自身の気持ちのままに過ごしてください」というような説明があった気がするけれど、すでに没入状態になっているので記憶は曖昧…。
そんな状態で、メディテーションのガイダンスがスタートしました。

 

「自分の中にある気になること、その周りにあるものは?」

 

「その大きさはどんな感じ?」

 

そんな言葉を優しい声でゆっくりと語りかけてくれます。木の香りとほどよい照明に包まれ、ガイダンスを聞きながら半分寝落ち状態に。

徐々に深い瞑想状態に

その段階でさまざまな雑念が取り払われて、最後は夢の中で、自分の最大の関心事、大切なものがくっきり浮かび上がってきたような。そして暗闇に自分の魂だけが存在しているような感覚になります。

 

メディテーションの後はお茶の世界へ

 

終了後は「Align」の時間を過ごすお茶室へ。お茶は、禅のなかで最もシンプルなメディテーションともいわれているのは前述の通り。茶器を愛で、お茶の葉の香りを楽しみ、お茶を淹れるという一連の行為を無心に行なっていると、自ずと精神が統一されてきます。

五感が研ぎ澄まされた後のお茶は格別

メディテーションで得た感覚を自身のなかに落とし込むのにちょうどいい行為と時間。茶器やこだわりの茶葉、お菓子など、上質なものに囲まれて、そこに身を置くこと自体がメディテーションと言えるかも。雑念が取り払われ、何もしないことの贅沢を改めて実感します。

美風氏がセレクトしたお茶と茶器

体験後は、身体と頭がすっきり。まるで南国リゾートの高級スパで極上のトリートメントを受けた後の感覚。ごちゃごちゃした頭の中、思い悩むことの多い心、凝り固まった身体がリセットされた感じです。

定期的に通えば、マインドが安定し、五感が研ぎ澄まされ、ブレない軸を手に入れることができそうな気になってきます。頑張る自分へのたまのご褒美に、スパ感覚で通いたい、そんな、新感覚の癒しスポットでした。

 

 

店舗情報
住所 東京都港区南青山5-3-18 BLUE CINQ POINT C棟B1
営業時間 14:30~23:00(火~金) 11:00~19:30(土日祝)
料金 8,000円(税別)
定休日 月曜

https://medicha-jp.com/

 

 

 

Editor

  • 尾崎 美鈴
  • 尾崎 美鈴
    Misuzu Ozaki

    ライター歴15年。主にグルメサイト・グルメ情報誌の仕事に携わる。国際線CAと10年に渡るバンコク暮らしの経験を生かし、国内外の食文化・食事情を取材、情報を発信中。時間を見つけてはふらりと海外を訪れ、現地の知られざる美味と美酒、珍しいお茶を発掘するのが趣味。

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