笑顔と温もりが溢れる英国・リパブール生まれのティースタンド【ブリューティーカンパニー北青山店】

表参道駅を出て、裏通りを進むこと徒歩約5分。『Brew Tea Co.』(ブリューティーカンパニー、以下『ブリュー』)が見えてくる。


木の扉を開けると、陽だまりみたいに温かな笑顔で、店主の山家(やんべ)さんが迎えてくれた。
イギリス・リヴァプール生まれの『ブリュー』は、お茶を楽しむのはもちろん、お茶にまつわる時間そのものを大切にしてほしい……そんな思いから生まれたブランドだ。
日本でも、茶葉の販売兼ティーのテイクアウトが手軽にできるスタンドとして、確実にファンを増やしつつある。ティースタンドというもの珍しさだけではない、『ブリュー』の魅力はどこにあるのだろう。

 

brewtime―紅茶にまつわる時間すべてを、TO GO―持ち帰ってほしい

店内に入ると、壁にかけられた丸時計の下にこう書かれているのが見える。『#brewtime to go』ー『to go』はテイクアウトの意味だとわかるが、『brewtime』とは何なのだろうか。山家さんは言う。「『brewtime』とはティーにまつわる時間すべてです。例えば、お湯をいれて蒸らしている時間や、ティーを囲んで親しい人達とおしゃべりする時間、一人でゆっくり本を読みながらリラックスする時間や、ほっと一息つく時間もそうです。そんな、ティーにまつわるすべての時間を大切にしてほしいと思っています」 
そして、ティーのテイクアウトをしているということを表すサブタイトルとして名付けられたのが『#brewtime to go』だという。お茶だけでなく、お茶にまつわる時間そのものを持ち帰ってほしい、そんな願いがこめられている。

大切にしているのは、相互コミュニケーション

お茶をテイクアウトする際にはぜひ、店内ならではの特別な『brewtime』を体験してほしい。お茶を待っている時間や出てきたお茶を飲みながら、好きな絵を描くことができる。壁一面に貼られた、たくさんのポストカードに描かれる絵はすべて『ブリュー』を訪れたお客さんが描いたもの。
「絵なんてここ何年も描いてないよ、何を描けばいいのか……」なんて言っていた常連さんが、次の来店時に「これ、自分が描いたんだ」と一緒に来た友達に自作の絵を紹介することもあるという。絵を描くだけでなく、描いた絵が壁に掲示される。いいものは『ブリュー』が皆に紹介するからね!という姿勢は、『ブリュー』がお客さんとの相互コミュニケーションを大切にしていることの表れだろう。

ポイントは沸かしたての100℃のお湯、
しっかり蒸らせば誰でもおいしい一杯がいれられる

山家さんは言う「ティーを気軽に飲めるドリンクにしたいんです」『ブリュー』のお茶を飲むと、その美味しさに多くの人が感動の声をあげる。その秘密の1つは、高品質な茶葉だ。ティーバッグをいれっぱなしにしたら最後、渋くてお茶は飲めたものじゃない。そんなイメージを持つ人もいるのではないだろうか。しかし、ティーバッグの品質が格段によくなった上に『ブリュー』では、素材の味を活かした高品質なホールリーフ(カットしていない茶葉)をたっぷり使っている。好みはもちろん分かれるが、ティーバッグをいれっぱなしにしたままお湯を継ぎ足し継ぎ足して何度も楽しむ人もいるのだとか。

「結局はご本人が美味しく飲めればいいと思うんです。『ブリュー』がオススメしているのは、沸かしたての100℃のお湯でしっかり蒸らすこと。そうすれば、誰でも美味しい一杯がいれられます」と山家さん。
イギリス本国の『ブリュー』のオーナーは、もともと食品業界の出身ではない。これまでの常識にとらわれず、自分達がいいと思うものを提供する。そのおおらかさは、難しいものと思いがちなお茶へのハードルを下げ、親しみやすくしてくれているに違いない。

取材中、ちょうど一人の男性がふらりと来店した。こっそり聞き耳をたてていると、どうやら何度か『ブリュー』に来たことがあるようだ。

「前回はホットのチャイを召し上がられましたよね。今日は暑いからアイスにしますか?ただ、アイスだと少し薄くなってしまいますけど」
(山家さん)
「いえ、それならホットにしてください」(男性)
「蜂蜜ですよね。いれてご用意しますね」(山家さん)

オーダーを終え、店内のベンチに腰かけた男性に話しかけた。奥さんの美容院に付いて鎌倉からやってきたとのことで、『ブリュー』には3回目の来店だという。『ブリュー』のどんな所が好きですか?と尋ねると、好きな所をいくつも教えてくれた。

最後に。『ブリュー』のカラフルなパッケージからは、本格的な紅茶の味は想像しにくいかもしれない。しかし、パッケージがかわいいと買っていく10代から、本当に味がいいのだとリピートする70代まで、その客層は幅広い。
『ブリュー』のように親しみやすく、美味しいお茶が飲める店が増えたら、お茶がもっと身近な存在になり、お茶好きな人も増えていくに違いない。たっぷりのミルクをいれてもらったデカフェのティーを飲みながら、次回は何を飲もうかわくわくした。

 

(取材・文・写真/宮崎千尋)

 

店舗情報

住所 東京都港区北青山3-14-1 1F
電話番号 03-6712-6895
営業時間 10:00 – 18:00
定休日 火曜日
公式サイト https://www.brewteacompany.jp

Editor

  • 千尋宮崎
  • 宮崎 千尋
    Chihiro Miyazaki

    ライター。静岡県出身。お茶どころで生まれるも、緑茶はほとんど飲まない幼少期を過ごす。高校生の時に、山田南平さんの漫画『紅茶王子』( 白泉社)がきっかけで自分でもお茶をいれるようになると、その魅力にハマる。今では、家でも外でも、リラックスするのにお茶が欠かせない。夢は、スリランカの茶葉農園で絶景を眺めながら、できたてのお茶を飲むこと。

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